2010年10月23日土曜日

190億ドルと6年間の歳月をかけて米国防省が出した結論

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米軍のアフガニスタンとイラクでの戦争は、即席爆発装置(IED)との戦いだった。即席と言いつつ爆発力は脅威で、多くの米兵や現地人の命を奪ってきた。本気になったら何事にも全力で望む米軍は、効率的にIEDを処理する水鉄砲を開発し、IEDの探知にも190億ドルと6年間の歳月をかけて取り組んできた。

しかしPOPSCIによると、このIEDの探知のためのタスクフォースJIEDDOが出した結論は、科学技術の信奉者には驚きをもって迎えられるものだった。つまり、JIEDDOが開発したIED探知機は、アフガニスタンの道端の爆発物の50%しか探知できず、80%の成績をあげた爆発物探知犬に大きく劣るものだった。JIEDDOの指揮官Michael Oates中将は、爆発物探知ではこれ以上の進歩が望めないので、IEDの機能を破壊する事に集中すると議会で語った。つまり、米国の科学力は、犬の嗅覚に敗北した

今後のJIEDDOは、爆弾探知の代わりに、設置された爆発物を発見する無人飛行機や、起爆に使われる無線の妨害器、爆弾地帯を検知する空中線センサーなどの開発に費用を使う。しかし、これらの機器は有用であるものの、議会はJIEDDOが実現できるか疑問視しているようだ。国家軍事委員会はJIEDDOの予算をほぼ5億ドル削減する。この予算があれば、より多くの爆発物探知犬を訓練するか、少なくとも以下のような犬専用のアーマーを購入することができる。

え、これ何って?

犬専用のトラクティカル・ボディー・アーマーで、犬の急所を保護するだけではなく、カメラと無線もついており、人間が約270m離れた遠隔で指示をすることも可能にするK9 Stormという製品だ。一着2万ドルもするが、軍用犬の育成には5万ドルがかかる事を考えると、リーズナブルな装備だと考えられている(POPSCI)。

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