2010年8月15日日曜日

臓器再生技術が発展中!ラットに生体人工の肺が移植される

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PHYSORG.comが、ラットにバイオ・テクノロジーで作られた生体人工の肺が移植される実験が行われたと伝えている。イエール大学の実験では2時間は心肺は機能し、マサチューセッツ総合病院とハーバード大学医学部の実験では最大で6時間は心肺が機能したとのこと。

Harald C. Ott博士に率いられた、ハーバード大学医学部らの研究チームは、ラットから左の肺を取り出し、細胞が心肺組織に育つように、脱細胞化組織という処理を行い、血管、気道、結合組織を足場材料(scaffold)もしくは土台として残した。それに、上皮と下皮と栄養を、バイオリアクターと呼ばれる機材の中で与え、柔軟性と弾力性を残したまま肺の細胞の成長を補助した。1週間弱で、人工肺が元の肺のサイズに近くになり、培養液中で呼吸する様を見せたため、元のラットに移植された。解剖学的な計測では、最大で6時間は人工肺は機能したものの、毛細血管の漏れによって体液がたまり、それ以上の生存はしなかった。

この医療技術では、機能が不十分な肺から、機能している肺の細胞を取り出し、それから肺を再生することで、肺の機能を回復させる事が期待できる。Ott博士はミネソタ大学で、心臓で同種の実験を既に行っている。

まだ全ての肺の中の細胞を再生できたわけではなく、この技術の実用化には、まだ長い年月が必要なようだが、嚢胞性線維症、慢性閉塞性肺疾患などの深刻な肺の疾患で、生体肺移植のドナーが不足しているか、拒否反応が危険な場合に利用できる可能性がある。なお、日本でも慢性閉塞性肺疾患の患者数は数十万人存在し、死亡原因の10位を占めている。

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