2010年8月13日金曜日

死肉から畜牛のクローンが作られる

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宮城県で口蹄疫の発生時、種牛の処分で地元と農水省の間で軋轢が発生していたのは記憶に新しい。品種改良には時間がかかるので、畜産農家にとってみたら血統は重要な財産だ。しかし、米国のバイオテク企業が提供するサービスがあれば、防疫で全処分された牛の血統を残す事もできるのかも知れない。

BBCが、米国の食料増産のために作られたクローン牛の何頭かは、死んだ動物の細胞から作られていると報じている。死んだ牛の肉を精査して品質を確認した後に、クローン技術を用いて高品質の牛を「復活」させるので、牛肉の品質を高くすることができるらしい。米国の科学者は、肉の品質・生産性・牛の寿命を含む項目で、クローン動物が期待された品質にあるか様々な技術を用いて評価している。

従来は米国では、蓄牛、酪農場、養豚の家畜の群れの品質の向上のために、クローン動物は繁殖に使われて来た。しかし畜産家の一部は、厳密に家畜の肉を検証しないと、最高の品質の家畜を選択する事ができないと考えている。死んだ牛から「復活」させたクローン牛は、まず自然に生まれた子牛と交配され、それらの孫牛が繁殖される。この死んだ牛と同等の品質を持つ孫牛が、消費者に販売されることになる。既にこの技術を試験しているアイダホ州のJR Simplot社の関係者は、この技術が牛肉の品質と生産性の向上につながると信じているそうだ。

2年前に米国FDAは、クローン牛からの肉や牛乳が食品として安全だと規定した。現在は、米国の1億頭の牛のうち、クローン牛は僅か1,000頭にしか過ぎない。また、高品質の種牛を購入するのに約$4,000しかかからないのに、クローン牛を作るのには$17,000もかかるので、クローン技術は既存技術よりも圧倒的に優れた家畜を生産するときしか、コストに見合わない。目下、畜産農家はクローン技術が有用かどうかをテストしている段階だが、クローン技術推進派はコストの低下とともに、クローン技術が一般的になると信じている。

現在はクローン技術が禁止されている欧州の農家は世界から遅れを取ることになると、クローン技術を提供する会社は主張しており、米国のクローン技術のリーディング企業ViaGen社のMark Walton社長も、EUでもクローン技術を認めるべきだと語っている。しかし、米国の誰もがクローン技術の導入に賛成ではない。米国のリーディング食品販売チェーンWhole Foods Marketはクローン技術で製造された食品の販売を禁止している。同社のグローバル副社長のMargaret Wittenberg氏は、クローン技術による肉や牛乳の販売が許可されている一方で、米国の消費者はクローン技術で食品が作られている事に気づいていないだけだと指摘した。

1 コメント:

エロヒム さんのコメント...

こんにちは、この画面が、暗いのでとても読みにくいでした。

日本では、なかなか話しにならないクローン牛ですが、日本人

よ、たまにはアメリカにクローン牛で食事している日本の

ラエリアンを、見せてあげたいですよね!!サイコ-だよ。

                     ヒサノリ。

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